大地の芸術祭
【最新】営業情報(2024.11.14更新)

まつだい「農舞台」
フィールドミュージアムとは

まつだい「農舞台」フィールドミュージアムの風景まつだい「農舞台」フィールドミュージアムの風景

越後湯沢と直江津をつなぐほくほく線はかなりの部分がトンネルを走るため、約30年もかかる大工事でした。まつだい駅は渋海川脇の瀬替えによる僅かな平地に顔を出した大切な駅で、かつてはのろし台があった城山と、その地滑り地に作った棚田や森を望めるホームがあります。そのホームで、イリヤ・カバコフは越後妻有の生活と農業をテーマとした「棚田」を着想し、MVRDVはカバコフの展望台を入れ込んだまつだい雪国農耕文化村センター「農舞台」をこの地に作りました。山、またその山の中にある越後の豪雪地、そこで稲田を作るための川の流れを変えた「瀬替」と「棚田」、鉄道の「トンネル」。それらが集積したこの地は住民の長年の苦労と知恵と工夫が凝縮した土地でもあります。

2000年に始まった「大地の芸術祭」以来、このまつだい「農舞台」と城山周辺に、世界からアーチストがやってきて、この地にふさわしい名作の数々を設置してくれました。この住民の生活の場をフィールドミュージアムと呼び、「農」と「アート」による地域再生の場として育てていきたいと思います。

大地の芸術祭 総合ディレクター
北川フラム

北川フラムの写真

Photo: Yuichi Noguchi

北川 フラム(アートディレクター)

1946年、新潟県高田市(現上越市)生まれ。東京藝術大学美術学部卒業(仏教彫刻史)。

1971年、東京藝術大学の学生・卒業生を中心に「ゆりあ・ぺむぺる工房」を設立(渋谷区桜丘町)。展覧会やコンサート、演劇の企画・制作に関わる。1982年、株式会社アートフロントギャラリーを設立。主なプロデュースとして、ガウディブームの下地をつくった「アントニオ・ガウディ展」(1978-79)、全国80校で開催された「子どものための版画展」(1980-82)、全国194か所でアパルトヘイトに反対する動きを草の根的に展開し、38万人が訪れた「アパルトヘイト否! 国際美術展」(1988-90)、米軍基地跡地を文化の街に変えた「ファーレ立川アートプロジェクト」(1994)など。

アートによる地域づくりの実践として「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」(2000-)、「瀬戸内国際芸術祭」(2010-)、「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス」(2014、2021)、「北アルプス国際芸術祭」(2017-)、「奥能登国際芸術祭」(2017-)で総合ディレクターを、「百年後芸術祭-内房総アートフェス-」(2024)でアートディレクターを務める。

主な受賞に2003年フランス芸術文化勲章シュヴァリエ、ポーランド文化勲章、2012年オーストラリア名誉勲章・オフィサー、2017年度朝日賞、2018年度文化功労者。2019年イーハトーブ賞など。

[現職および公職] 公益財団法人福武館財団常任理事、(株)アートフロントギャラリー代表取締役会長、青山学院大学・香川大学・神戸芸術工科大学他客員教授、岡山大学学長特別補佐、(財)地域創造顧問等

http://www.artfront.co.jp