<目次>

1.9月:いよいよ収穫を迎えます!

2.越後まつだい里山食堂:糸うり

3.夏のイベント・ワークショップレポート

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1.9月:いよいよ収穫を迎えます!

9月初めの星峠の様子です。まだ穂の色も緑が濃く、稲刈りももう少し先になりそうです。

県内ではお盆頃に「葉月みのり」と呼ばれる早稲品種が刈り取りされ、すでにスーパーには新米が並んでいます。新米も出荷されましたが、お米の価格はやはり高い、、、農家目線では価格が見直されて嬉しいところですが、消費者目線でみるとやはり苦しい。

また、この価格が続くことでお米の消費量が減ってしまう。今後農業全体としていい方向に進んでいけるのか?そんな疑問を抱きながら日々お米の管理をしている石塚です。

ただ僕らがやれることはとにかく沢山の田んぼを守る、そして美味しいお米を作ること。今月も頑張っていきます!

それでは最近の様子をお伝えしていきます。

水不足が影響して、茎の数は例年よりも少なくなってしまいましたが、立派な穂が出てきてくれました。こちらの写真は8月中旬頃。

現在は、

綺麗に穂が垂れてくれました。地元の小学生たちが手植えで植えてくれた稲は立派に育っています。

過去で一番品質や収量が落ち込んだ一昨年よりは、お米の品質も収量も期待出来そうだなと思っています。

収穫が近くなり嬉しい気持ちの反面悲しくなる出来事も、、

僕らが管理する田んぼの農道に不法投棄が。今でもあるんですよね〜。ほんと悲しくなります。

この日は込み上げる怒りを草刈りにぶつけました。笑

このゴミは行政に連絡してしっかり撤去して頂いたのでご安心を。

こちらの写真をみると畦際に大きなヒビが入ってるのがお分かり頂けますでしょうか?

実は先日の大雨で大きく崩れてしまったのです。渇水で大きく入ったヒビにいきなり大雨が降ってしまったので畦が崩れてしまいました。恵の雨でしたが、いきなり降りすぎてしまうとこのようなトラブルもあります。稲刈りが終わったらしっかりと補修したいと思います。

そして田んぼには彼らが登場しはじめました。そう、イノシシ君達です。笑

今年はいつもより早めに獣害対策していましたが、いつも入らない田んぼに猪が。

少しの被害のうちに新たに電柵を設置して被害を防ぎました。収穫まではやはり安心できませんね。

現在は、稲刈りの時に田んぼがぐちゃぐちゃにならないように、田んぼの排水の管理や水路の整備を行っています。またコンバインの作業がしやすいように草刈りも継続して行っています。

まつだい棚田バンクの稲刈りは9月12日からのスタートを予定しています。

2年続いた不作、今年も苦しいシーズンでしたがそれでもより多くのお米を皆様にお届けできるように丁寧に刈り取りしていきたいと思います!

石塚

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2.越後まつだい里山食堂:糸うり

今年は6月から夏がはじまっているような感覚で、もう1年の半分が夏になるのではないかと危惧する今日この頃です。

8月は高温障害で野菜達も水分不足でしたが、9月に入り朝晩がかなり涼しくなってきたおかげで農家さんの野菜も元気になってきました。

里山食堂では複数の農家さんや地域の方から野菜をつくっていただいており、週に数回納品されます。

今年は夏の初めから状態の良い「糸うり」が納品され、日々糸うりを処理しております。

糸うりは新潟県を始め、石川県や長野県、岡山県なども産地のうり科かぼちゃ属の野菜です。皮が固く、茹でると繊維が素麺状にほぐれるため、「そうめんかぼちゃ」や「糸かぼちゃ」と呼ばれることもあります。

里山食堂では「炒めなます」や鶏肉と和えてサラダ仕立てにしたり、お漬物にするのが定番で、営業の合間をみて仕込みをしております。

糸うりの下処理は力のいる作業で、最初に糸うりを胴割りするのですが、そこは名人ノブ子さんの出番。まずは勢いよく包丁を振りかざし、すぱん、すぱんと胴割りしていきます。

その後は固い皮を削いでいくのですが、とてもリズミカルな音をたててカットしていきます。

実際にやるとわかるのですが、皮を削ぐ作業はちょっとしたコツがあり、薄く削ぐと繊維が口に残り、厚く削ぐと可食部が少なくなってしまいます。

ノブ子さんはその見極めも早く、横目で唐揚げを揚げつつ(ノブ子さんは揚げ物担当でもある)さささっと下処理を進めます。

各所から届く糸うりは保存分としても茹でて糸にして冷凍保存しておき、冬の間使っていきます。先日も新たに大量の糸うりが来たので、しばらく糸うり作業が続く見込みです。

里山食堂は12/1まで帯でビュッフェ営業をしており、糸うりメニューは定番であるのでぜひ食べにきてください。お待ちしております。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

3.夏のイベント・ワークショップレポート

【狩野哲郎ワークショップ「自然の設計」石を運び、枝を並べ、木の実をお供えする】

7月10日に行われた狩野哲郎さんのワークショップは企画展「あいまいな地図、明確なテリトリー」に関連プログラムとして実施されました。用意された石や木っ端、その他よくわからない品々や周辺の森で見つけたものを、参加者が思い思い展示作品にお供えする(=付け足す)ワークショップです。

参加者の皆さんにはまつだい「農舞台」フィールドミュージアムの森で「お供え」する木の実や枝、石、その他好きなものを拾ってもらい、お供えする際にどうしてそのお供え物を選んだのかをお話いただきました。それぞれ皆さまが拾ったものについてどう感じているかを知る事ができスタッフも楽しかったです!

このように並べられた物品は、観客にさまざまな意味の想像を促し、もしこの作品に人間ではなく鳥が出会ったとしたら、その鳥はお皿の水を飲むかもしれないし、特定の色を好んだり、嫌ったりするかもしれないという「他の視点」の存在を意識しながら、参加者の皆さまと自然の中で楽しく制作しました!

実際にまつだい「農舞台」フィールドミュージアムには沢山の動物が住んでおり、この暑い時期だとカエルなどの動物は林など作品が展示されている涼しい場所を好む為、よく木陰で休んでいるところを見かけます。カエルにはこの作品がどう見えているのでしょうか…。

【今村文ワークショップ「めのなかにわの標本づくり〜里山のお花の植物採集」】

8月10日に行われた今村文さんのワークショップでは約10名の方にご参加いただき、今村さんと一緒に少し変わった方法で植物の標本を作りました。

里山に咲く花を絵に描き、形を一度切り抜いたのちに台紙に張り付けることで、描かれた絵が押し花のような独特の表情をするという作品です。

参加された皆さま、里山の植物をじっくりと観察して時間をかけて丁寧に描いている姿が印象的で、制作する時間(没頭する時間)を楽しまれていました。

細かな部分があるお花を選んだ方は切り取りに苦戦されていたりと、それぞれ難しいところもありましたが、それも楽しみの一つ。最後には皆さま満足した表情をしていて達成感があったのではないでしょうか!

参加者の皆さまからは、よく目にしている植物だがじっくり観察した事が無かったので、今回のワークショップを通じて植物の構造や個体差を感じる事ができたのも良かったというお言葉もいただきました。

それぞれ好きな植物を描かれている方もいれば、少しオリジナリティーを加えてアレンジしている方もいて、それぞれの楽しみ方ができたワークショップでした!

【BBQ】

今年から新たに夏の農舞台のイベントとして土日祝で「BBQ」を行いました!

農舞台のピロティで棚田を見ながら松代で取れた新鮮な野菜をはじめとし、牛・豚・鶏肉を食べることができ、本格的な竹を使用した流しそうめんを行えます。

7月から始まり、ご夫婦やファミリー、団体など様々な方にご利用いただいております。

大人の皆さまも、BBQにはビールという事で大人の楽しみ方をしていたり、意外と流しそうめん自体をやったことがない方が多くて、すごく楽しかったというお声をいただきました。こどもたちは先頭に立って流したそうめんを全てとると言わんばかりにすくっていたり、お皿と口がパンパンになりながらも、そうめんを取る姿がとても可愛く、スタッフも楽しくご対応させていただきました!


農舞台のBBQは9/15(月祝)までお受けしておりますので、ぜひ芸術鑑賞をしながら美味しく、楽しいBBQをしましょう!
詳細はこちら 
お申込みはこちら

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今月もご覧いただきありがとうございました。

(2025/09/10 まつだい棚田バンク事務局)