<目次>

1.2月:大雪の年

2. 越冬の知恵と文化が満載の「雪見御膳」

3. 「里山雪の遊園地」オープンまであとわずか!

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1.2月:大雪の年

皆さんこんにちは。2月に入り連日大雪の報道がされています。

大雪の峠は越えたようで、雪の落ち着いた景色を眺めながらコラムを書いています。

雪の量のギャップがすごいですが、下の写真は松代です。

毎年大雪警報は出ますが、いつも「まぁこんなもんか」と思うパターンがほとんどでした。しかし今年は違います。久々にもう降らんでいいというぐらい雪が降っています。

県内の積雪ランキングでも十日町、津南についてはベスト3に入る積雪量に、、、

峠を越えたと思いましたが現在も雪が降り続いております。

僕が住む柏崎は県内でも積雪量が一番少ないです。

積雪も30cmに満たない量、、、こんな少ない量でもしっかりと除雪が行われています。

松代の道路はというと、

壁の高さのレベルが違いますね。それでもやはり道路はしっかりと除雪されています。

どんなに雪が降っても除雪をしてくれる除雪隊の皆さんのおかげで普段通りの生活が送れています。

雪の話題でいうと、一昨年の自衛隊派遣レベルの雪の経験のせいか、今回大雪報道がされるとスーパーやコンビニのパンコーナーからパンが全て消えました。大雪で物流が滞っているのもその原因です。

今度皆さんの地域の雪事情も是非聞かせて下さい。

ここからは農舞台周りの様子を少しお伝えできればと思います。

こちらは農舞台。

事務所の窓からは巨大になった雪庇を眺めることができます。

これでも数日前に除雪を行い、全く雪が無くなった状態からのこの量です。

トラクター君達は埋もれかけていました。急いで雪の当たらないところに避難。

積雪も1月の初めは下の写真程度でした。

同じく農舞台のピロティの様子です。「棚田」の写真を撮ろうと思いましたが、屋根落ち雪の山が成長していて撮影を断念しました。

近くの道路標識は消えかかっていました。

コイン精米機も消えかかっていました、、。

農協施設の除雪の山もとんでもない大きさに。

写真でも凄さが伝わりますが、肉眼で見るとさらに迫力があります。

資料館の屋根雪も一度は降ろしましたが、積雪が復活してしまいました。

一般的な家庭では雪降ろしも5周目に差し掛かっています。昨年は小雪だったため、2周でシーズンを終えていました。

僕の通勤路の雪壁も2m近くの高さになってきています。

新潟県では普段、水気の多いボタボタ雪が降ることが多いのですが、こういう寒波の日は気温が低く、雪質も軽いパウダースノーになります。雪壁の上に積もった軽い雪が風に飛ばされるとホワイトアウトが起き、運転中自分がどこにいるのか分からなくなり危険です。周りがホワイトアウトすると「雪酔い」という船酔いのような状態になる人もいるぐらいです。

ここまで農舞台周辺の様子をお伝えしてきました。

今年の春はこれだけ雪が降れば水不足の心配はなさそうです。ただ今度は逆に雪解けが遅くなり、春作業の開始が遅くなることが予想されます。

まつだい棚田バンクでも次年度の計画をしっかりとたてて、春の作業に望んでいきたいと思います。来月は春作業のコラムをアップしようと思いましたが、まだ雪の話題が多くなりそうです。泣

大変なことが多い雪ですが、雪化粧した風景には毎年癒されます。僕はこの杉についた雪の感じがすごく好きです。

大雪が落ち着いたら、皆さんにも是非雪景色を眺めに松代にお越しいただければと思います。ただお越しになる際は、スタッドレスタイヤと四駆は必須ですよ。

厳しい冬ですが、暖をとって、雪とうまく付き合いながら楽しく乗り越えていきたいと思います♪

石塚

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2. 越冬の知恵と文化が満載の「雪見御膳」

 豪雪地帯の越後妻有だからこそ味わう事ができる魅力を皆さまに体験していただきたいと始まった冬の企画展。毎年様々なアートやイベントを展開してきましたが、今年も「冬の越後妻有 2025」と題し、様々なお楽しみがある盛沢山の冬の企画展を開催中です。その中でも毎年大好評をいただいている冬の食プログラム「雪見御膳」についてご紹介いたします。

 「雪見御膳」は2014年の冬に初めて開催され今年で12回目を迎えました。豪雪地帯の越後妻有で冬を越すための知恵と工夫が沢山詰め込まれた郷土料理を、かつてお祝いの席で使用された漆の御膳と集落のお母さんたちのおもてなしで楽しんでいただくという食体験です。越後妻有の様々な集落で行われ、地元のお母さんたちがお客さまに楽しんでいただきたいと考え抜いたメニューやおもてなしが提供されます。先日、まつだい「農舞台」があるここ松代集落で開催されたその様子を皆さまにお届けいたします。

 その前に主役をご紹介!お客さまをあたたかくおもてなししてくださった松代集落のお母さんたちです。今回は6名のお母さんが松代集落を盛り上げてくださいました。皆さまとても明るくて優しくて元気でパワフルです。

 「雪見御膳」の本番に向けて数か月前から様々な準備が行われます。「普段こごみやぜんまいは東京の人なんかは食べないだろうから入れたい!」「この配置にした方がいんでねえか?」と、メニューや御膳の配置を決める際はお客さまに喜んでもらいたいという思いがあふれています。越冬のための知恵と工夫が詰まった郷土料理も沢山メニューに並びます。松代集落では「いちょっぱ汁」と「のっぺ」があります。「いちょっぱ汁」は松代集落に伝わる郷土料理の一つで、大根、人参、こんにゃく、焼豆腐などの具材が入った汁ものです。材料を銀杏切りにすることから、イチョウ葉がなまってそう呼ばれるようになったそうです。「のっぺ」は里芋をメインに野菜やきのこを煮たとろみがついた煮物で、寒い地域だからこそ身体をお腹から温かくする工夫としてとろみがついているとお母さんに教えていただきました。

 メニューが決まれば、漆器洗いや会場作り、調理と次々にお客さまをお出迎えする準備が進みます。お母さんたちは慣れた手つきで次々と準備を進めていき、当日はお客さまが会場に到着する2時間前にはすべてのお料理が完成し、とっても美しい御膳が完成しました。

 いよいよ「雪見御膳」本番となり、お客さまに完成した御膳を召し上がっていただく時間がやってきました。お客さまの様子が気になるお母さんたちは陰からその様子を見守ります。そんなお母さんたちのお料理はどれもすごく美味しく、お客さまのお箸は止まることを知らないかのように次々に漆器が空っぽになっていきます。ご飯や汁ものはおかわりの嵐で、「もうなくなっちゃうよー!」とお母さんからは嬉しい悲鳴が聞こえてきます。「この煮物は何ですか?どうやって味付けしたんですか?」「この山菜は何ですか?」「雪下大根と雪下人参って何ですか?」とお母さんたちへの質問も止まりません。

 ツアーに新婚旅行で「雪見御膳」のツアーに参加してくださったお客さまにお花をプレゼントするお母さんの粋なサプライズもありました。最後は全員外に出てお客さまをお見送りします。「また来てねー!」とバスが見えなくなるまで手を振り続けるお母さん。とても大きく、力強く、でも優しい背中でした。松代集落の雪見御膳は、お腹も心もぽかぽかの時間でした。

 松代集落での開催は終わりましたが、「雪見御膳」はまだまだお楽しみいただくことができます。何度参加しても楽しめる「雪見御膳」のオフィシャルツアーに参加して、冬の越後妻有を満喫しに来てみてはいかがでしょうか?

 雪が降り積もる今しか体験することができない冬の越後妻有で、皆さまのお越しをお待ちしております。そして是非、まつだい「農舞台」フィールドミュージアムにも遊びに来てください。

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「雪見御膳」を楽しんでいただけるツアーを現在販売中です。詳しくは以下の大地の芸術祭ページよりご確認ください⇩

https://www.echigo-tsumari.jp/news/20241223

大地の芸術祭公式WEBマガジン「美術は大地から」に雪見御膳に関するコラムがありますので、ご興味がある方は是非一読ください⇩

https://www.echigo-tsumari.jp/media/20210218_yukimigozen

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3. 「里山雪の遊園地」オープンまであとわずか!

皆さんこんにちは!今週は寒波の影響で松代周辺も一気に雪が積もり、毎日除雪車が走り回っている状況でした。久々の降雪量に驚きながらも、負けじと除雪をして作品管理に務めています。

そんな、冬のまつだい「農舞台」フィールドミュージアムですが、2月22日(土)〜3/9(日)の土日祝で雪の遊園地が出現します!

例年に比べると開催期間は短いですが、恒例のバナナボートやスノーチューブなどのアクティビティ、おもちや焚火コーヒーなどはもちろんの事、今年は地域体験イベントが盛りだくさんとなっております。

雪の遊園地のスノーアクティビティは迫力満点!!

実は子供より大人の方が楽しんでしまうお客様が多いんです…。

もちろん小さなお子様も遊んでいただけるかわいいソリや雪板もご用意しておりますので、ご安心を!

アクティビティで楽しんだ後は、ゆっくり焚火コーヒーで癒されたり。

おもちはプレーンとヨモギがあり、味付けはきな粉・磯部・味噌などをご用意しております。

例年の内容に加えて、今年は地域体験イベントも併せてオススメです。

特にオススメしたいイベントが「どんど焼きイベント」です!【 2/23(日), 3/2(日)開催】

地元集落のお父さん方と一緒に小正月に行う「どんど焼き」を一から作る体験ができます。

どんど焼きは、竹や藁、萱を用いてやぐらを作り、持ち寄った門松やしめ縄などの縁起物と一緒に燃やすのが一般的とされています。集落の特色が出る行事ですので、各集落のこだわりも聞けちゃいます!

上の写真は星峠の棚田で有名な峠集落のどんど焼きです。まつだい棚田バンクでは、星峠の田んぼも耕作しているため、こういった集落行事にも参加させていただいています。

農舞台のどんど焼きイベント内ではお餅つきや書初めなど小正月にちなんだ工程になっていますので、お子様でも楽しんでいただけます!

その他のイベントも豪雪地域ならではの「雪中収穫祭」【※2/22(土)】や雪板教室【※2/23(日)】、「かんじき歩き体験」【※3/9(日)】を予定しております。

一日中楽しめるようなアクティビティやイベントを企画しておりますので、ぜひ冬の越後妻有にもお越しください!

(詳細はこちら>>>雪のまつだい「農舞台」フィールドミュージアム

(イベント予約はこちら>>>イベントお申込みフォーム

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今月もご覧いただきありがとうございました。

(2025.2.10 まつだい棚田バンク事務局)