<目次>

1.8月:夏らしい日が続いています

2.越後まつだい里山食堂:夏野菜「夕顔」のお話

3.7/18(土)夏の里山を楽しむ日 イベントレポート


1.8月:夏らしい日が続いています

先日の夏のイベント「夏の里山を楽しむ1日」で草刈りをして綺麗になったカバコフの棚田に、夏空が凄くマッチしています。

そうです、夏がやってきました!笑

ここ数年では珍しい梅雨らしい梅雨が7月中続いた新潟県。稲にとってはありがたい恵の雨。春の水不足が嘘のように稲の生育は順調です。ただ、平均気温が高い昨今。予定している生育状況よりも10日程早く生育が進んでいます。

田んぼを回っていると、

可愛らしい穂がヒョコッと顔を出していました。

この穂が出ることを「出穂」といいます。穂が出てくると稲刈りがはじまるな、、と農家たちは武者震いがします。(石塚だけかもしれません)

一本茎を抜いて茎の中を覗いてみると、

穂がこんな感じで育っています。これがだんだんと上ってきて最後に穂が姿をあらわします。穂が出てくると気になるのがカメムシの存在。そうです。米に黒い斑点をつけるアイツです、、、

そんなカメムシから守る為に行う作業が畦の草刈りです。単純にカメムシの住処を無くすという理由で草刈りを行うのですが、カメムシはヤブを伝って田んぼの中に入ってくるので畦の草を刈り、一度空間を作ってあげるとカメムシ進入の予防になります。

草刈りに出るだけでも軽トラに色々な道具を積んでいきます。その中でも畦草刈りで活躍する農機具がこちら、

「ウィングモア」と呼ばれる機械です。その名の通りウィングがついていて、このウィングが畦の角度に合わせて可変します。刈払い機だと細い空間を刈る作業は効率が悪く時間もかかるし手首にも負担がかかります。ウィングモアはそんな畦草刈の効率アップに活躍してくれます。

こんな感じでこの機械が通った後の畦道はスッキリ!

気持ちよーく作業していた石塚ですがトラブルが、、、

蜂の洗礼を受けました。涙

いつもは刺されてもほったらかしているのですが今回は某パンのヒーローのように手がパンパンに腫れてしまいました。まだまだ気合が足りてません!今年は暑いせいか蜂も凄く活発に動き回っています。皆さんも夏の蜂には注意してくださいね!

稲刈りまでまだまだ草との戦いは続きます。この先は水管理やイノシシ対策の作業を進めて行きます。

今年こそは天候に負けない沢山の美味しいお米を収穫する為にスタッフ一同暑さに負けないで頑張っていきます♪

まつだい棚田バンク 石塚


2.越後まつだい里山食堂:夏野菜「夕顔」のお話

夏野菜が全盛期を迎えている里山食堂です!毎日農家さんから続々と野菜が届きますが、こちらのお野菜、皆さんはご存知ですか?

この「夕顔」というウリ科の野菜を、大阪出身の私は新潟に移住するまで知りませんでした。暮らしたことのある東京でも見かけたことはなく、調べると新潟の他に東北等でよく食べられているとのこと。

私にとってなんとなく思い入れのある野菜で、今回はそんな他の人にはどうでもいいであろう、個人的な思い入れエピソードと共に夕顔を紹介しようと思います。

まずは出会いについて。

移住したてのころ、家の近くで畑に挑戦しました。

ズッキーニを植えたいと思って苗を買って植えたはずが、なぜかズッキーニはひとつも生えてこず、ふと気づくと、この得体の知れない巨大な野菜が畑にごろんと転がっていたのです。素人すぎてズッキーニと夕顔の苗の区別もつかない私は、何かの手違いで夕顔の苗を買って植えていたのでした。

その後、アザラシの赤ちゃんくらいのサイズの夕顔を抱えて、近所の方に「これ…どうやって食べるんですか?」と聞くと「夕顔はクジラ汁にするといいよ」と全く手軽そうではない郷土料理を教えていただき、さらに途方に暮れる。というのが、私の夕顔との印象的な出会いでした。

さらにもうひとつの個人的思い入れエピソードは、新潟に住む前に滞在していたバングラデシュでも夕顔が食べられていたことです。バングラデシュでは夕顔は「ラウ」と呼ばれ、わりとよく食べられているのですが、新潟で夕顔を認識する前だった当時は、市場で見かけても、バングラデシュ人の家庭に招待されて食卓に「ラウ」が並んでいても、馴染みがなさすぎて完全にスルーしていました。その後、新潟に移住し、夕顔との出会いを果たし、再びバングラデシュを訪れた時に初めて、「あっ…、ラウってもしかして、夕顔か!?」とバングラデシュと新潟の野菜がつながったのでした。

以上、夕顔に対する個人的な思い入れをご紹介しましたが、夕顔はとてもおいしい夏野菜です。後に地域の方に味噌で煮たり、冬瓜のようにあんかけにしたりと、くじら汁よりも手軽な食べ方を教わり、またバングラデシュではえびと一緒にクミンやターメリック等のスパイスで煮るというレシピを教えてもらいました。クセがなく味がよく染みて、また水分も多いので暑い日でもつるんとたくさん食べられます。

興味を持っていただけたら、里山食堂のビュッフェメニューにも登場しますので、ぜひ食べてみてくださいね!

越後まつだい里山食堂 藤村


3.7/18(土)夏の里山を楽しむ日 イベントレポート

今回のイベントも、日中は「農作業チーム」「畑チーム」「生き物観察チーム」の3班に分かれ、里山の夏ならではの体験と恵みを存分に体験していただきました。

総勢約41名の方々が集まり、夜は交流会でBBQやレクリエーションを楽しみました。地元のお父さんやお母さん、スタッフも含め、イベントに参加してくださった方々が交流できる機会となりました。

【農作業チーム】

今年の草刈りチームは総勢20名の参加でした。農業の中でも過酷な作業に分類される法面の草刈り。そして夏の炎天下の作業は本当に農家泣かせ……。平場の田んぼに比べて法面の面積も倍以上。現代農業では刈払い機を使用して行うのが主流ですが今回も「草刈り鎌」と呼ばれる草刈り専用の大きな鎌で「手刈り」にて作業を行いました。

文章だけでは「なんて過酷なんだ」と感じさせてしまいますが、毎回この暑さもものともせず、草を刈ってくださる皆さまに感謝です。

今回の現場も「カバコフの棚田」です。

今年は暑い日が続いたため雑草がモッサリ……。人の背丈を超える雑草たちと力を合わせて戦いました。草刈りの日から2週間ほど経過していますが今ではこんなにすっきり!

しっかりと棚田の地形が見え作品も際立っていますね。最後にみんなで鎌の舞で記念撮影!

皆さん汗だくになりながら頑張ってくださりました。機械を使っても半日以上かかってしまう草刈りを、3時間程度で終わらせてしまう。皆さんの気合とマンパワーは本当に凄いなと感じた今年の草刈りでした。

稲刈りまで棚田バンクの草刈りはまだまだ続きます。草刈りしたい!という方、絶賛募集中でございます♪

【畑チーム】

今年の畑チームは総勢19名の参加でした。1班は地元のお父さんの畑へ赴き、新鮮な夏野菜を収穫しました。ズッキーニやオクラ、ピーマンなどの夏野菜をはじめ、田舎ではお馴染みの夕顔(地元の方は『ゆうごう』と呼んだりします)や、たくさんのジャガイモを収穫することができました。

もう1班は農舞台から少し離れた地域の山へ赴き、師父さんからの教えを受けつつ、みずと呼ばれる山菜など、さまざまな山の恵みをどっさり収穫することができました。

収穫体験後は、採れたての山菜や野菜を使用した料理をふんだんに使い、調理実習を行いました。メニューは新潟の郷土料理「きりざい」をはじめ、ピーマンとズッキーニの肉詰め、ポテトサラダ、みずの炒め物の4品。地元のお母さんたちから丁寧に調理法を教えていただき、時には協力しながら、楽しんで調理する姿があちこちで見られました。

【生き物観察チーム】

生き物観察チームはキョロロの富塚さんとともにカバコフの「棚田」へ向かいました。春はオタマジャクシだったカエルやトンボ、クモなどを捕まえて富塚さんに解説していただきながら進んでいきました。

写真はクモの糸を伸ばしてみているところです。

普段はカエルやトンボなどの、田んぼの近くで見かける生き物の代名詞ともいえる、子供たちに大人気の虫たちが見つけられるのですが……。今回捕まったのはなんと「アオダイショウ」!

体の柄がマムシに似ていることがありますが、比較的温厚で毒を持たない蛇です。ただ、噛まれることがあるため、富塚さんが頭を押さえた状態で触りました。全長は1メートルあるかどうかで、まだ幼体から成長途中のようです。

その後、なんとカゴに入りました。

捕まえた後は農舞台へ戻り観察とスケッチを行います。今回は捕まえたアオダイショウやカエルのスケッチを行いました。お父さんと二人でスケッチを進めていきます。

出来上がった缶バッチはお土産として持ち帰りました。

なかなか触れることのできない大物が見つかり、とても珍しい生き物観察会となりました。

【交流会】

各班での活動を終えた後は、BBQと交流会も開催しました。

班の垣根を超え、参加者の皆さまや地域の方々が交流を深めるひとときとなりました。BBQのお肉、畑チームのさまざまな料理、流しそうめんやスイカ割りも楽しみながら、おいしく楽しめる交流会となりました。

夕方からは、地域のお祭りである「松代観音祭」で打ち上げられる花火も見ることができました。あいにくの雨模様ではありましたが、アナウンスとともに、天候に負けずに棚田の風景を彩る花火に、参加者の皆さまから歓声が上がっていました!

【こぼれ話:松代観音祭】

ここで少し、松代観音祭についてもご紹介させていただきます。

観音祭の名前の由来は、松代の十王堂に安置されている『馬頭観世音菩薩』にちなんでいます。この祭礼に合わせて開かれていた市が起源となっているため、観音祭の名前で呼ばれるようになったとか……。

地域の方々にとってなじみ深いこのお祭りですが、実はかなり歴史が古く、かつては、柏崎市の「えんま市」と並ぶ、県下の三大市とも呼ばれていたそうです。近隣の地域から大勢の人や「やし(縁日などで露店をひらく商人の方々)」が集まり、出店がたくさん立ち並び、盛大に行われていました。

松代に暮らす方々は、よく「観音祭が終わると梅雨明け」と言います。これは、昔は観音祭が7月19日と20日の梅雨明け時期に行われていたことにちなんでおり、昔の農家の方々は、梅雨明けの目安をこのお祭りにしていたそうです。

実は今でも地域の方々の間で聞かれる「観音祭が終わると梅雨明け」という言葉。時代も天候も移り変わり、梅雨明けをお祭りで測れなくなってしまったのは少し寂しくなりますが、地域の方々とお祭りの結びつきが、今の時代にもつながっていることを実感させられます。

日中の活動で流した汗と、夜空を彩る花火。らしい一日を、参加者の皆様と共に過ごすことができました。

今回のイベントを通し、地元のお父さんお母さん、まつだい棚田バンクのスタッフ、そして参加者の方々との交流が一層育まれたように感じました。今後も地域と皆さまのつながりの場として、まつだい棚田バンクのイベントの企画を行っていければと思います。

暑さの厳しい中、ご参加くださった皆さまに、この場を借りて改めて感謝申し上げます。次回の10/3(土)・10/4(日)に行われる稲刈りイベントでも、多くの皆さまにお会いできることを楽しみにしております。

まつだい「農舞台」 高橋


今月もご覧いただきありがとうございました。(2026/08/10 まつだい棚田バンク事務局)