<目次>

1.3月:大雪の年 その後…

2.越後まつだい里山食堂 冬~春へ

3雪の中の松代城に登りました

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1.3月:大雪の年 その後…

みなさんいかがお過ごしでしょうか?今年の冬は、全国的にも影響のあった寒波の話題が多く報道されていました。こちらのコラムでも冬の期間は雪に関するコラムをアップしてきましたが、今月号で最終章となるはずです。

それでは現在の松代の様子をお送りしていきます。

FC越後妻有の元井監督から写真を提供していただきました。寒波が一度収まった2月12日の星峠の様子です。

次の写真がこちら

こちらの写真は2回目の寒波が過ぎた2月25日の写真です。前回の棚田の写真よりも雪庇のエッジが丸みを帯びています。

このことから2回目の寒波でかなり積雪が増えたのが分かります。

昨年は小雪だったため棚田の地形がくっきり現れていました。ちなみに昨年の星峠はこんな様子。

ところどころ地肌が見えていますね。星峠の山頂に上ってくる道には現在こんな雪壁が出来上がっています。

昨年の同じ時期の雪壁はこんなです、、

昨年の3倍以上の高さの壁が出来上がりました。この雪本当に溶けるのかなぁ。。笑

昨年と違う不安を石塚は現在抱えています。泣笑

噂では電線が触れられるところまで雪が積もったとか、、

星峠から下り農舞台周りの様子です。

農舞台でもこの雪壁の高さです。「かまぼこアートセンター」がすっぽり隠れてしまいました。ただ星峠から数キロ離れただけでもこれだけ雪の量が減ります。同じ松代の中でも雪の量に違いがあり、山間部の天気って面白いですよね。

僕の地元の柏崎はたったこれっぽっちの雪しか降りませんでした。雪壁はありません。

約20㎝程度でしょうか。平野部は本当に雪の少ない年でした。

また松代の様子に戻ります。

資料館は一度屋根雪を降ろしましたが、また積雪が復活、というよりは3倍返しになっていました。資料館の屋根は雪下ろしが危険なため、専門の業者さんがおこないます。

NPOスタッフも空き家作品の屋根の雪下ろしを行っています。もう雪が多すぎて屋根の上なのか、地上なのか写真では分かりません。笑

雪は大変な部分が多いですが、新雪の風景はめちゃくちゃ綺麗ですよね。冬の景色を眺めながらのコーヒーは最高ですよ。

雪が無ければ楽しめない物もあります。スタッフの石塚はウィンタースポーツを楽しんでいました。今年のような雪のシーズンはパウダー愛好家にはたまりません。

県内では建物が倒壊したり雪によるトラブルもありましたが、このような大量な雪にも負けず、雪とうまく付き合いながら冬を乗り越えてきました。春もすぐそこまできています。

春の話題と言えば、棚田バンクの耕作もいよいよ始まります!

今年は約2ha、枚数で約30枚の田んぼが増えます。大雪のおかげで、春先の水はたくさん確保できるはずです。昨年、一昨年の水不足で培った知識や対応力を生かして今年の耕作に臨みたいと思います。

次回のコラムは春の暖かさを皆様にお届けしようと思います。

油断すると最後の一発、雪が降るパターンもありますので引き続き気を引き締めて参ります!

石塚

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2.越後まつだい里山食堂 冬~春へ

食堂から棚田の風景

今年は大雪になると聞いていたものですから、いつ「どかっ」とふるか心配しながら過ごしていました。12月~1月は心配するほどの大雪にならず、こんなものかと安心していたものですから、2月の降雪には驚きました。降り積もった雪の壁が日を追うごとに高くなり、自分の身長の倍ほどになった時に「そういえば子供の頃はこれくらいの雪壁だったな」と懐かしい気持ちになりました。

雪国育ちの自分でさえ久しぶりの大雪に「おなかいっぱい」な感覚となった今年の冬。
この文章を書いている3月上旬は雪も落ち着き、「もう降らないでください」と祈るばかりです。
何故なら私はこの時期、春の営業に向けて山菜の出てくる時期&ピークを予測しなくてはならないから。

松代の柳邦夫さんから一足早い蕗の薹の鉢植え

雪解けの早い場所ですと3月下旬には蕗の薹が土から顔を出すのですが、今年はまだまだ。松代は3m弱の積雪。あと2週間で消える訳はなく、ゴールデンウィークの始まる4月の下旬でさえ消えているのかどうか。「たとえ雪が消えても、地(土)の温度が上がらないと山菜は出てこないんだよ(松代の農家さん談)」
私の気がかりはまだしばらく続きそうです。

そんな中、今年は特に保存食の有難みを感じる年となりました。

雪国妻有では冬の間、保存食がしばしば食卓に上がります。
今はスーパーでなんでも購入できる時代ですが、かつては雪に閉ざされ保存食をつくらないと生きていけなかった時代がありました。
この地域に残るさまざまな保存食文化は先人の方々の知恵の結晶であり、この地域の最大の魅力。里山食堂も山菜、秋野菜を塩蔵したり乾燥させて保存をしているのですが、2024年は芸術祭の会期の忙しさから仕込む余裕がなく気がついたら秋になっていました。

私としたことが、野沢菜を漬ける予定がすでに市場から野沢菜は消えており、唯一漬けられたのが「沢庵」

沢庵を漬けるノブ子さん

毎年、里山食堂のお母さんと漬けるのですが、現状この漬けた沢庵も残り数本と先がみえてきたきました。「もっと大根漬ければよかった」、「忙しくても野沢菜を漬ければよかった」と後悔しても後の祭り。保存食つくりというのは仕込む時期が大事なのです。

チーズフォンデュビュッフェ

また今年は沢庵のつかり具合がとても良く、皆さまにもご好評いただいておりビュッフェでも消費が早いような。。。
美味しく仕上がり皆様に喜んでいただけるのは何よりですが、心の中では「沢庵のきんぴら今年は作れないな」などとつぶやいております(沢庵が余るほどあるから作れるメニュー)

2025年は野沢菜も沢庵もたっぷり漬けて、煮菜や沢庵のきんぴら作るぞ!と心に誓いました。
皆さま次の冬を楽しみにしていてください。

大地のおかず

春の繁忙期に向け、しばらく休止していた「大地のおかず」シリーズの仕込みも開始します。
蕗の薹、山胡桃、かぐら南蛮と妻有の食材を使用した保存食のおかず味噌です。
こちらの取り組みについてはこちらをぜひご覧いただきたいです。
https://www.echigo-tsumari.jp/media/20201224_daichinookazu/

越後まつだい里山食堂は通年で営業している店舗ですので、移り行く季節の風景と食とを存分に感じていただけると幸いです。春も皆様のお越しをお待ちしております。

(里山食堂・小川)

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3雪の中の松代城に登りました

3月9日に松代地域のおまつり「まつだい 冬の陣」とあわせて、かんじきを履いて松代城を目指す、かんじき歩き体験のプログラムを実施しました。

「かんじき」は、雪の上を歩く道具です。これがあると新雪の上でも(ある程度)歩くことができます。写真は参加者のみなさんにかんじきを履いていただいているところです。

松代城は上杉謙信がのろしを上げるのに使ったといわれる遺跡の近くに建っている、展望台です。3階建ての建物の中には現在は「大地の芸術祭」のアート作品が展示されています。大変険しい坂道の上に立っているのでグリーンシーズンでも行くのは大変なのですが、今回は雪上を歩いて行ってきました。

ガイドさんの説明を受けます。松代城は随分と上の方ですが…。到達できるのか…?

ご存知の方はどこのあたりかわかるかと思います。

これが冬の松代城の急斜面です!

こちらが松代城、1階は完全に雪に埋もれています。

頂上からの眺め。雪はまだたくさんありますが、少し暖かく春を感じます。

帰り道では雪玉を転がしました。とっても単純な遊びですが、この場所でやると雪玉がかなり下の方まで転がっていってダイナミックでした。その後斜面を下りおりました。

雪の裂け目では、小さな「ふきのとう」を発見しました。まだたくさんとれるのは先ですが、春は着実に近づいてきています。

短時間の散策でしたが、たっぷりと雪を楽しんでいただけました。今年の冬は雪に悩まされましたが、参加した皆様には楽しんいただけたようで良かったです。

山菜のシーズンになったら、山菜を見つけながら歩く里山散策も実施を計画しています。

皆様にまたお会いできるのを楽しみにしています。

(まつだい農舞台・新井)

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今月もご覧いただきありがとうございました。

(2025.3.10 まつだい棚田バンク事務局)